小奥（こーく）さんの巻

 
こんにちは、困ってるズ！です。
今回お届けするのは、
小奥（こーく）さんの「困ってること」です。
 
 
【私はこんな、困ってるズ！です】

20代後半（30手前とは言いたくない）男性です。いわゆるオタクです。ジャンルはアニメとかゲームとか声優さんとか。

２年程前から、両手足に謎の痛みを感じるようになりました。最初の内は一日の中に何度かちょっと痛みが気になる……という程度でしたが、症状は次第に悪化し、今では痛みのない時間は殆ど無く、日に何度も激しい痛みの波が来てうめき声を上げながらのたうち回っています。

幸いなことに僕の場合、麻痺や靭帯損傷といった類のものは無いので、「動くか動かないか」で言えば、動きます。階段だって上り降りできます。ただとても痛いので、なるべくやりたくないというだけで。

痛みの種類としては締め付けられ・圧迫されているかのような痛みで、困ってるズ！vol.2の線維筋痛症の方が訴える痛みと似ているのかな、と思います。ただ私の場合、痛いのは四肢（両肩から先、両腿から先）だけで体幹部（胸、腹、背中など）には痛みがありません。その為に「線維筋痛症には該当しない」として、未だに病名がついていません。

沢山の病院にかかり、他にも幾つかの病気を疑いましたが診断名がつかない。この事もとてもつらい点のひとつです。疑いの視線を感じてしまうのです。

痛みというのは目で見てわかる症状ではありません。それでも診断名がつけば、私と同じ痛みを訴える人が沢山いることを傍証に、私の痛みが証明されると考えることもできます。

しかしそれが無いのです。検査を受ける度に「異常ナシ」と言われます。会う医師ごとに「聞かない症状だ」と言われます。そうしていると段々と「詐病なんじゃないの」という疑惑を勝手に感じてしまうのです（もちろんお医者様はそんな事言いませんが……親戚などは陰でどう言っていることやら）。

また診断名がつかないということは、今後の経過について全く見通しがないわけで、今後の社会復帰に大きな不安があります（現在無職です）。治るのか、或いは治らないまでも痛みを緩和できるのか。現在も色々と試行錯誤の最中です。貯金は足りるでしょうか……。

【こういうときに、困ってるズ！】

いつも悩むのが、「無理はしない」ことと「気合で乗り切る」ことのバランスです。常に痛みがあるので、無理はしないスタンスを貫いていると何もできない寝たきり状態になってしまいます。そこで痛みをこらえて痩せ我慢と気合でなんとかする訳ですが、調子に乗って動いているとその後痛みで吐いたり筋がつったりと酷い目にあいます。

「できる事をやる・できない事は他の手段を考える」という感じが理想ですが、未だに自分にできる範囲のラインが上手く引けません。余り狭く考えると情けなくなるので、ついつい実態よりも広くしたがるという心理が働くのだと思います。（詳しくは書けませんが、病気が良くなっていないのに再就職しようとして、やっぱり体調が追いつかないという失敗をしたことがあります）

【こういうときに、助かるズ！】

僕は杖をついて生活しています。すると周りの人も僕が健常者でない事が見た目にわかるので、道を譲っていただいたり、広くスペースをとってくれたりしてくれます。それだけでとても助かっていますね。

また、痛みを減らす方法は僕にも分かりませんが、痛みから気を逸らしてくれる楽しい話題を提供してくれる家族や友人には気持ちを支えてもらっています。よく分からない病気なので、笑いと元気が一番大事な薬です。

【困ってるズとして伝えたいこと】

近所のショッピングセンターにでかけた時の事です。そこは家族連れが多い大きな施設なんですが、興奮して走り回っていた小さな子供（５歳くらい）が僕にぶつかってきました。「ごちん」という大きな音がしました。子供の頭と僕の杖が衝突したのです。杖はスチール製で、折り畳み式なので鋭利な部分も。僕は僕で痛い思いをしたのですが、それより子供が大怪我をしてないかと肝を冷やしました。幸いたんこぶができただけで済んだのですが……。

以来、無邪気に走り回る子供さんが怖くなりました。僕の方も近づかない様にしていますが避けるにも限界があります。はしゃいで周りが見えなくなるのは元気な子供さんには良くある事ですので、親御さんが気をつかって頂けるとお互い安心・安全だろうと思います。

【最後に……】

以上です。お付き合い頂きありがとうございました。 最後にお願いがあります。

似た症状をお持ちの方、同じように無理をしてしまう方、困ってるズ症状に負けてつい憂鬱になってしまう方（←僕です）、ほか僕の体験談で何かしらピンときた方は、
下記Twitterアカウント（小奥 Twitter@tk2to ）までお声を聞かせて頂けませんか？
僕は周りに似たような困ってるズが居なくて、その点で「孤独」です。
困っちゃうわよね～という井戸端会議的なノリのゆるい繋がりでも、僕にとっては幸いです。

よろしくお願いします。

（了）
 
 
 

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		イラスト： こっぺぱん 大阪在住の高校3年生。 高校1年生の夏、突発性難聴とメニエール病の当事者に。 受験生なので、ときどき、登場してくれます。