交通事故が原因で発症した、CRPS。
看護師だったわたしには、青天の霹靂。
まさか、自分が援助される側になるとは思わなかった。
だけど、不思議と、絶望はしていない。
緩やかに症状が進んでいても。仕事復帰が叶わなくても。
障害者として生きていかねばならなくなっても。
絶望はしていない。
だけど、強くもなくて。看護師だったプライドが邪魔をして泣けないこともある。
24時間、365日、痛みが共にあって。精神的に壊れないために、と
精神科でフォローしてもらいながら、ではあるけれど。
フォローを受ける前から、絶望はしていなくて。
かといって、楽天的でもなくて。だけど、絶望はしていない。
なんとも不思議な心持ち。
いいことはかなり少ないけれど
悪いことばかりでもないから、かな。
仕事はもうできなくなってしまった。
積み重ねてきたものが使えなくなった。
病気が原因で破談になった。
病気は静かにゆっくりと進行している。
無理をすれば急激にその牙を剥かれる。
だけど、絶望はしていない。
ひとはいう。
菊ちゃんのこころに平安があるからだ、と。
だけど、平安がわからない。
こころ穏やかではないし…
昔々、いじめで不登校になったときも
絶望はしていないから。
そういう気質なのかもしれない。
アロディニアに苦しめられ
灼熱痛に苦しめられ
筋肉の痙攣や痛みに苦しめられ
ないはずの感覚の痛みに苦しめられ
苦しいことや切ないことをあげたら
それはたくさんあるけれど。
だからって数え上げたりは、しない。
そのなかで
できることをみつけて
できるようになったことを喜ぶ。
そんなことをしているから
絶望はしていないのかもしれない。
ずっと仕事時代に
筋肉の病気や神経の難病をケアさせてもらっていて。
辛いのは自分だけではないことを知っていたから
なのかもしれない。
悲惨な過酷な状況と言われるけれど。
わたしは、絶望はしない。
苦しいのはわたしだけではないから。
届いた日:2012年8月11日 23:10
匿名・菊栄
*1 CRPS = 複合性局所疼痛症候(Wikipedia)